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雇用保険被保険者資格取得届の訂正・取消願とは?わかりやすく解説

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目次

雇用保険被保険者資格取得届に記載した資格取得年月日や従業員の氏名等を間違えてしまった場合、これを訂正・取消しなければなりません。

このとき必要となる書類が、「雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願」です。

ただ、あまり発生する手続きではないので、書き方や添付書類などがよくわからないという担当者の方も多いと思います。

そこで今回は、「雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願」についてわかりやすく解説したいと思います。

雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願とは?


雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願とは、ハローワークに提出した雇用保険被保険者資格取得届の内容に誤りがあった場合に、その内容を訂正したり取消しするために提出する書類のことをいいます。

会社が従業員を雇い入れた場合や、従業員の労働条件変更等によって、雇用保険の資格要件を満たすようになった場合、会社は「雇用保険被保険者資格取得届」を管轄のハローワークに提出しなければなりません。

しかし、他の業務に追われていたりすると、ついうっかり「雇用保険被保険者資格取得届」の内容を間違えてしまうことがあるかもしれません。

雇用保険被保険者資格取得届の内容が誤っていたことに気づいた場合、会社はすぐに訂正・取消しをする必要があります。

なぜなら、雇用保険被保険者資格取得届の内容を間違えたまま放置すると、従業員が正しく失業給付を受け取れないなど、トラブルにつながる可能性があるためです。

そして、雇用保険被保険者資格取得届が誤っていた場合に、その内容を訂正・取消するために必要となる書類が「雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願」なのです。

どういう場合に提出する?

訂正願を提出するケースとしてよくあるのは、雇用保険被保険者資格取得届の、資格取得年月日や被保険者の生年月日、名前のフリガナなどを誤ってしまう場合です。

他の仕事が忙しかったり、同時期に複数人の入社がある場合などに、よくこういった誤りが発生します。

取消願は、入社した従業員が雇用保険の加入要件を満たしていないにもかかわらず、資格取得届を提出した場合などに必要になります。

あまりない事例ですが、担当者が不慣れの場合などに発生します。

資格喪失届の訂正・取消も可能

この手続きは、雇用保険の資格取得の場合だけでなく資格喪失届の訂正・取消しも行うことができます。

例えば、従業員の退職日(資格喪失日)を誤ってしまった場合などです。

資格喪失日を間違えると、従業員の失業給付などに影響が出る可能性があります。

もし、間違いに気づいたときは、すぐに訂正の手続きをするようにしましょう。

氏名変更の場合は別の手続きが必要

雇用保険被保険者資格取得届に記載した被保険者の氏名が誤っていた場合は、雇用保険被保険者資格取得届訂正願によって、届出た内容を訂正することができます。

しかし、従業員が結婚や離婚などによって、氏名を変更した場合は、雇用保険被保険者資格取得届訂正願ではなく、雇用保険被保険者氏名変更届を提出しなければなりません。

よく似た名前ですが、別の書類・手続きとなりますので、間違えないよう注意しましょう。


雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願の手続き方法

雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願の手続き方法は次の通りです。

必要書類雇用保険被保険者資格取得・喪失等訂正・取消願
目的誤った内容で提出した資格取得(喪失)届を訂正する場合
提出先事業所を管轄するハローワーク
提出期限誤り等が判明しだい速やかに
添付書類雇用保険適用事業所台帳
雇用保険被保険者証などハローワークから交付された書類
賃金台帳やタイムカードなど、訂正・取消内容を確認できる書類
提出方法郵送もしくは窓口持参 ※電子申請は不可

理由書が必要になるケースもあります

訂正や取消の内容や時期によっては、ハローワークから「理由書」の提出を求められることがあります。

ただ、どういう場合に理由書を求められるかの判断は、ハローワークによって異なるため、事前に電話などで確認しておくとよいでしょう。

ちなみに理由書については、決められた書式などはなく、ハローワークから指摘された事項について、任意の書式で提出することになります。

社会保険の氏名や生年月日の訂正が必要な場合

雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願は、雇用保険の資格取得届の訂正・取消しかできません。

社会保険(健康保険・厚生年金)の被保険者取得届に記載した氏名や生年月日が誤っていた場合には、別の手続きが必要になります。

具体的には、社会保険の氏名の訂正が必要な場合には「健康保険・厚生年金保険被保険者氏名変更(訂正)届」、生年月日の訂正が必要な場合には「健康保険・厚生年金保険被保険者生年月日訂正届」を提出します。

提出先はいずれも、事業所を管轄する年金事務所または健康保険組合となっています。

雇用保険の手続きミスが多い場合

これまで説明したとおり、雇用保険の資格取得届にミスがあった場合は、訂正・取消願によって訂正することができます。

しかし、ミスに気付かず従業員に迷惑をかけてしまう可能性もあるため、なるべくミスは減らすべきです。

もし、雇用保険や社会保険の手続きについてミスが多くて困っているという事業者様については、社労士への委託をおすすめします。

社労士は社会保険手続きのプロなので、委託をすればミスなくスムーズに手続きを進めていくことが可能だからです。


社会保険の手続き代行を社労士に委託する場合のメリット|SATO社会保険労務士法人

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まとめ


雇用保険被保険者資格取得届や喪失届の内容に誤りがあった場合に、これを訂正・取消資する場合は、「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」という書類を管轄のハローワークに提出しなければなりません。

この手続きについて、法令上の期限は定められていませんが、手続きが遅れると従業員の失業給付等に影響がでる可能性があるため、気づいたときはなるべく早めに対応するようにしましょう。

また、社会保険の資格取得届に誤りがある場合は、健康保険・厚生年金被保険者氏名変更(訂正)届など、別の手続きが必要になります。

社会保険の手続きについて訂正が必要な場合には、忘れずに行うようにしましょう。

雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願について、不明点やわからない点などありましたら、ぜひSATO社会保険労務士法人にご相談ください。

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